突如父親が行方不明となり、学費を払えず借金してしまった少女ルピナが1年間奮闘する物語。
初回プレイでは敵が強く資金稼ぎの要領も掴めず、借金返済はかなり難しいかもしれません。
けれどもバッドエンドを迎えても、その時点での全キャラのステータスと装備品、そして幾つかのアイテムを引き継いで再プレイできるので、いつかは必ず良エンドを狙えるはずです。
また本作は仲間キャラに好感度が設定されており、様々なイベントが目白押しになっています。
資金源の筆頭であるトイズも、仲間達が気に入ったという品はプレゼントすることができます。
プレイに慣れてくると売値の安いトイズは好感度稼ぎに使えるくらい余裕ができてくるでしょう。
個人的にはハーピーのソニアや記憶喪失の青年デンドルが、意外な物に興味を示して面白かったです。
他にもアルバイトや賞金首、季節に応じたイベントなど、プレイしていて楽しいと感じる部分は沢山ありました。
しかし約30時間かけて全エンドを見た私がこのゲームに感じた印象は「薄味」でした。
折角様々な種類のエンドが用意されているのに、その大半が物凄くあっさり終わります。
普通に借金返済しようが、友人宅のメイドに就職しようが、幼馴染の男性と良い雰囲気になって一緒に旅立とうが、エンディングはエピローグのラスト数行が変わるだけでほぼ共通という淡白さ。
ルピナがその後どうなった明確に語られるエンディングは12個中1つだけというのは、あまりに寂しすぎる。
何よりも勿体ないと思ったのは、目指すのが難しい上位エンドに関係する伏線の少なさでしょう。
主人公ルピアの父親、魔王、妖精といった、物語や世界観に深く纏わるであろう存在達。
それ等の情報が殆ど得られないまま現地に行き「実は●●だったんだ!」と真実をぶん投げられ、その勢いのままエンディングへ。感慨に浸る暇もありませんでした。
逆に伏線を張りまくっていた初期メンバーであるパフィについては何の言及もなしだったのは、かなり残念でした。
プレイしていて楽しかったのは間違いないのですが、達成感があまり感じられない、非常に惜しいゲームでした。
釣りゲーが面白かったのでこちらもプレイ。
釣りゲー同様ストーリーやキャラクターに深いものがないので、話し重視の人には単調かも。
マルチエンディングとのことですが、正直、父親とのエピソードが薄く、繰り返しプレイして真相を解きたい、という気持ちは生まれなかったです。
作業自体は小気味よく程よいテンポで苦ではないので、これでキャラクターイベントの充実・ストーリーの肉付けをされると、下手な商業ゲー以上のクオリティになるのではという期待と恐怖。一体どれだけ時間を奪われるのか…。
ストレスになる部分が無いゲームなので、RPG好きな人は遊んで損はないと思います。
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