生きる意味の明確な答えなんて、人それぞれなんじゃないかな? 超短編ストーリーって感じやね。
周りの環境に絶望する一人の少女のあまりにも悲しい話といったところで、都合の良い救いなんて求めてはいけない系統の一作かと。
話としてはとても重々しい雰囲気ですが、文章表現は非常にわかりやすくて絶妙なたたみかけですらすらと読めてしまう軽快さであり、(重度の欝に抵抗がなければ)すんなりと入り込める内容だったように思えます。
本編もなかなかの力作でありましたが、おまけの作者コメントも深いと思った次第であります・・・まぁ、すべてのコメントに同意する気にはなれませんでしたが。
露骨に感動させるようなシーンは一切いれず、ひたすらに欝でメッセージ性の強い作風は何か惹かれるものを感じた次第であります。
とはいっても、本気で欝しかない作品なので、短編だからと軽い気持ちで触れるのはあまりお勧めできませんがね・・・。
これまで形式に関わらず、多少なりとも“小説”と名のつく作品を腐るほどプレイ
してきましたが、久しぶりに――いや初めてかも――『ノベルを読んだ』という満足
感を得ることができました。
他の感想でも述べられている通り“読ませ方が巧い”と思いました。
文章の構成だけでなく、画像もお話の内容にフィットしていて、フィルタリングから
切り替え、構図に至るまでよくよく吟味されたフシがうかがえます。音楽もまたしか
り、ですね。
いやあ作者さん、楽しませていただきました。ありがとうございました。
ただひとつ――。
“読ませ方”が巧いだけに、比喩、揶揄、言い回し(口語的なくだけ口調は除い
て)の粗雑さ――つまり日本語として成立していない使い方、表現――が目立っ
てしまいました……。
あと一歩! この部分にも推敲の手が行き届いていれば100点でした。
という訳で、客観的に完成度を見た場合、惜しくも80点くらいをつけさせていた
だきます。
しかし全体を通しての“読ませ方”の巧さという視点からは100点です。
いやいやいや。
私はヒネクレモノなので、同様に重箱の隅を突ついて揚げ足取りをする人間はい
るものですし、上記の大仰な感想は気にしないでください。(といいつつこうやって書
いている訳ですが……むむむ)
それにまあ……アレです。私は活中なので、本ばかりガツガツ読んでいると、どう
しても人様の書いた文章の粗だけは無意識に目に飛び込んでくるようになってしま
います。しかしいざ自分で小説を書いてみると、人様にケチをつけたのと同じミスを
自分もやっていたりして……。とまあ、そういうことですね。(と感想で自己弁護して
るのもなんだかなぁ)
でもほんと、面白かったです!
もし次もまた、なにか制作されるようでしたら、必ずプレイしたいと思います。
というかぜひ作ってください!(笑)読みたいです。
本作は詩的な文体で構成されていたので、次はぜひ小説の文体で綴られた物
語を読んでみたいと思いました。
あ、いえ。小説にはあらゆる表現が含まれている訳で、この作品もやはり小説の
一形態ではあるのですが……。あくまで同作のように詩的な要素が強いものと比
較して、ごく普通の長文で構成された“いわゆる小説”ですね。それを読んでみた
い、と。期待感をもって、そう思わせてくれる作者さんと、そして作品でした。
これからもスバラシイ物語を創作してください。
――備考――
『ひたすら暗くて重い』内容ですが、読ませ方が巧いのと、あとは文体や演出に嫌
味がない。という点で、「暗いのはちょっと……」と敬遠されている方でも読み物とし
てすんなりと入って行けるかと思います。(いや本当にマジでどうしようもなく“大の苦
手!”という方は別ですが……)
どちらかと言えば進んで読むほど暗い話が大好きな訳ではない――程度の方で
したら、お勧めします。タイトルやあおりばかりが大袈裟で、作者の脳内変換をゴリ
押ししている大作サウンドノベルなんかより面白いです。と私は思います。
感想書くの下手だなぁ。
■出だしの言葉に救われた
こういう作品はとにかくアクが強いので物語を通して訴えたい事が
分かりにくかったり理解しがたかったりするんですよね。
ただ、この作品は事前にフォローが入っているので逆にすっと受け止められました。
■デザイン関係
背景、音楽ともに完璧に近いです。
フォントやウェイトの演出も良かったです。
デザイン面では地味だと思われる方もいると思いますが、
それがこの物語に合ったデザインなのです。
■文字関係
文章力が上手い。
読者への読ませ方が凄く上手いんですよね、
主人公の心境が手に取るように分かりました。
言葉の繰り返しが多いですが、それが主人公の葛藤であり
全ての言葉に意味があった作品をプレイしたのは初めてです。
物語については語れません。
あえて書かなかったのだと思いますが何故、
主人公が虐められるようになったのかが少し気になりました。
■最後に
個人的にこういう現代が舞台で現代における問題を扱った作品って凄く好きなんですよね。
同じフリーノベルゲーム「空中回廊」を思い出しましたね。
ただ、万人受けはしにくいのが現状。
それ故にこういう作品を書いてくれる製作者さんに感謝です。
年の締めに凄く良い作品をする事ができました。
はっきり言って、泣けました。
長文になりましたが、それだけ何かを感じさせた作品です、すいません。
ありがとうございましたm(_)m
- 1
あなたにオススメのゲーム
フリーゲームイベント開催中!
サポーターのオススメゲーム
-
狂王討伐物語(ブラウザ版)
沼江蛙
気難しいオタクに捧ぐ
-
死者と杞憂のモノローグ
無関心
コンピュータに再現された幽霊たちのSF短編RPG
-
ネガイノ屋上
神波裕太
屋上に一人で入り、夜中の0時ちょうどに願い事を考えながら飛び降りると、屋上にいる神様が願いをかなえて
-
怪異ジャッジ・ラビリンス【ブラウザ版】
リコペマ
すべてのものが「意味ありげ」な探索推理ファンタジー!
-
あらぬけガール
ほーむorあうぇい
女の子向けコメディ脱出
-
アオとアオのセカイ
グラシアス
1分で楽しめるヤンデレ×メンヘラ×監禁×兄弟×病みBL